学校別ストーリー

名勝負・伝説の試合

白球は越中の空を越えた|富山県の甲子園代表校“歴代記録”と常連校(高岡商・富山商)の系譜

勝者だけが歴史に残るのなら、富山の名は甲子園の記憶から消えていたはずだ。 けれど――消えなかった。延長十八回を戦い抜いた夏。雨に濡れながらの投手戦や四点差を一気にひっくり返した春。九回裏、逆転サヨナラ弾に沈みながらも拍手が止まらなかったあの...
学校別ストーリー

京都は、ずっと甲子園を待っていた――平安から京都国際へ、58年の物語

導入|白球は、最初から京都を知っていた僕は時々、甲子園のスタンドで目を閉じる。土の匂い、アルプス席のざわめき、夏の湿った風。すると、時代を越えて一つの事実が浮かび上がってくる。――甲子園の歴史は、京都から始まった。1915年、第1回全国中等...
学校別ストーリー

白球に選ばれた千葉代表――銚子商業と習志野、背負い続けた甲子園の夏

千葉代表、その名を背負った高校たち――甲子園に挑んだ千葉県代表校の歴史導入|「千葉代表」と呼ばれた瞬間から、物語は始まる県大会の決勝、最後のアウトが取られた瞬間。グラウンドに立つ選手たちの背中が、ふっと大きく見える――僕は、あの感覚を今でも...
学校別ストーリー

甲子園と福島県――白河の関は、こうして越えられた|福島高校野球・70年の挑戦史

導入文|白河の関の向こうに、甲子園があった僕が古い大会記録をめくるたび、必ず胸に浮かぶ言葉がある。「白河の関以北は勝てない」。それは揶揄でもあり、時代が生んだ重たい現実でもあった。東北、とりわけ福島県の高校球児たちは、相手校と戦う前に、歴史...
名勝負・伝説の試合

甲子園に、なぜ石川の優勝旗はないのか――延長18回と敬遠5つが刻んだ県代表の物語

甲子園に、石川県の優勝旗はまだ立ったことがない。それでも――いや、それだからこそだろうか。石川の代表校が甲子園に現れるたび、僕たちはいつも「結果」ではなく「記憶」を手渡されてきた。延長十八回。五打席連続敬遠。九回八点差の大逆転。サヨナラ、ま...
名勝負・伝説の試合

甲子園と栃木県代表――なぜ、あの夏の白球は今も語られるのか|作新学院と名勝負の記憶

甲子園のアルプス席には、独特の匂いがある。 土と汗、そしてほんの少しの緊張。僕が初めてそれを強く意識したのは、 「栃木県代表」という四文字が全国放送で呼ばれた瞬間だった。 勝っても、負けても――栃木の学校が甲子園に立つということは、 ただの...
名勝負・伝説の試合

甲子園と秋田高校野球の100年史|準優勝のDNAは、金足農でどこへ辿り着いたのか甲子園と秋田高校野球の100年史|準優勝のDNAは、金足農でどこへ辿り着いたのか

夏の甲子園で、ふとアルプスに涼しい風が吹く瞬間がある。灼熱のグラウンドとは裏腹に、どこか“北国の匂い”を運んでくる風だ。その風を、僕はいつも秋田代表に重ねてきた。冬を知り、耐えることを知り、静かに闘志を燃やしてきた県。勝った試合よりも、惜し...
学校別ストーリー

あの夏、奈良は何度も跳ね返された――それでも甲子園に立ち続けた代表校の記憶【天理・智弁・郡山】

奈良は、甲子園で派手に勝ち続けてきた県ではない。けれど、夏が終わるたびに「やっぱり奈良は強い」と、誰もが静かに頷く県だ。灼熱の甲子園。その土の上に立った奈良県代表校は、決して多弁ではなかった。ガッツポーズも、挑発もない。ただ、黙々と白球を追...
名勝負・伝説の試合

静岡県の甲子園出場校・完全史 ――延長19回、逆転の浜商…なぜ静岡は“物語の県”なのか

導入文|「静岡代表」という名が持つ、時間の重み甲子園の大会記録を、静かに一枚ずつめくっていく。そこに何度も現れる「静岡代表」という文字は、決して軽くない。それは勝敗の記録ではなく、時代そのものだ。大正の土埃にまみれた延長戦。昭和の新聞が踊ら...
学校別ストーリー

甲子園と長崎代表の100年史|サッシーの夏から清峰の全国制覇まで、白球が刻んだ県の記憶

僕が甲子園のアルプス席で「長崎」という文字を初めて強く意識したのは、勝った試合でも、負けた試合でもなかった。惜しくて、悔しくて、それでも拍手が長く続いた試合だった。優勝旗は一度も九州の西の端には渡っていない。けれど、白球が運んだ物語の数なら...